2009年度 惑星大気・電離圏セミナー
■場所 :A棟5F会議室 (変更の場合は赤字)
■時間 :金曜14:00- (変更の場合は赤字)
■連絡先:蜂谷 宣人 ( n.hachiya [AT] isas.jaxa.jp )
開催日時・場所 | 発表者 (所属・身分) |
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6/26(金) 14:00- 5F会議室 | 高橋 文穂 (研究員) |
概要:
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6/19(金) 14:00- 5F会議室 | 大月 祥子 (研究員) |
概要:
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6/12(金) 14:00- 5F会議室 | 金尾 美穂 (D6) |
概要:
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6/ 5(金) 13:00- 5F会議室 | 大島 亮 (D3) |
概要:
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5/29(金) 14:00- 5F会議室 | 神山 徹 (D2) |
概要:
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5/22(金) ------ -------- | お休み |
概要:
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5/15(金) 14:00- 5F会議室 | |
連合大会発表練習 (2回目) | |
概要:
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5/ 8(金) 14:00- 5F会議室 | |
連合大会発表練習 (1回目) | |
概要:
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5/ 1(金) 15:00- 5F会議室 | 安藤 紘基 (M2) |
概要:
1950〜1960年代における電波天体からの電波の月周縁部での電波の屈折の観測[Andrew,1964]や1970年代のLunaミッションにおいてLuna19とLuna22での電波掩蔽観測から[Vyshlov,1976]、月周辺に1000 cm-3もの電子密度が存在することが示唆された。一方、月には地球のような磁気圏がないことから、太陽風の誘導電場によるイオンの剥ぎ取り効果や月の大気の希薄さを考慮すると、月周辺の電子密度は1cm-3程度であると理論的に考えられており[Bauer,1996]、また月の電離層の存在を否定する観測もあるため電離層の存在はあまり受け入れられていない。もし月に電離層があるとなれば人類の月周辺環境に対する見識が間違っていることを意味し月環境科学に大きなインパクトを与えることになるため、決定的な結論を得ることが重要である。「かぐや」電波科学では、子衛星であるVstar(おうな)とRstar(おきな)を用いて月の電離層の観測を行いこの問題に決着をつけることを目的としている。 | |
4/24(金) 13:30- 5F会議室 | 北野谷 有吾 (D1) |
極冠域電離圏の分極電場による光電子への影響について | |
概要:
一般に極域電離圏における電子密度は高度とともに減少し、例えば太陽活動極大時において高度3000 kmでの平均的な電子密度は1000/cm3以下の希薄な領域である。これに対して、科学衛星「あけぼの」(EXOS-D)に搭載された熱的電子エネルギー分布計測器(TED)による長期の観測データを解析した結果、極冠域電離圏の高度3000km以上の領域において、極まれに電子密度が約2000/cm3を大きくこえるような高電子密度のプラズマが観測される場合のあることが明らかになった。 あけぼの衛星に搭載されているTED・熱的および非熱的イオン質量エネルギー分析器(SMS)・低エネルギー粒子測定器(LEP)、DMSP衛星に搭載されているイオン密度測定器・イオンドリフトメーター、GPS衛星の全電子数(TEC)観測の観測結果からの特徴から、密度上昇の発生メカニズム案として、地磁気活動の活発化に伴ってプラズマ圏からサブオーロラ帯へのプラズマ輸送(SED)が発生し、その対流によりプラズマ圏のプラズマをカスプ領域に輸送し、さらに反太陽方向の対流により極冠域に輸送された結果、3000 km以上の高度で高密度のプラズマとして観測された可能性が高いと結論した。 本発表では、極冠域電離圏に発生した高密度領域の特徴から、一般的な極冠域電離圏の分極電場と光電子との関係について議論した結果をお話します。 | |
4/17(金) 13:00- 5F会議室 | 蜂谷 宣人 (M1) |
極冠域電離圏におけるプラズマ流出現象のメカニズムについて | |
概要:
地球電離圏の高緯度帯から伸びる磁力線は磁気圏尾部に結びついている。同一磁力線内で電離層と磁気圏尾部におけるプラズマの静的圧力を比較すると前者は後者に比べてはるかに高いので、電離層中の熱プラズマは磁力線に沿って流れ出す。このようなプラズマの流れをポーラーウインドとよび、初期の理論によればイオン流の逸散速度はプラズマの熱速度に近い値を持つはずであった。しかしその後、超音速であること、そこから、ポーラーウインドは分極電場によって引き起こされ、軽いH+が支配的であることなどが議論され、1980年代にはDE1衛星によってポーラーウインドが超音速であることが観測的に実証された。 1989年2月に打ち上げられた衛星EXOS-D(あけぼの)には thermal (0 - 25 eV) およびsuprathermal (25 eV - 数 keV) のエネルギー領域にあるイオンの分布関数を測定するため、Suprathermal Ion Mass Spectrometer (SMS)が搭載された。SMSが観測する、衛星のスピン平面内でのイオン分布関数からH+,He+等のそれぞれのイオンのドリフト速度、温度、および密度を求めることが出来る。本研究では、ポーラーウインドを作り出す分極電場に対する光電子の寄与について、SMSによるイオン速度の高度プロファイルとプラズマ輸送方程式により得られる熱的電子による分極電場を考慮したイオン速度の高度プロファイルを比較することで、その可能性を議論する。 | |