2008年度 宇宙プラズマ研究系セミナー
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■場所 :A棟5F会議室 (変更の場合は赤字)
■時間 :水曜16:00- (変更の場合は赤字)
■連絡先:大島 亮 ( rohshima [AT] stp.isas.jaxa.jp )
■備考 :発表時間は一人当たり45分程度 * 2人
◇宇宙プラズマ研究系セミナーの方針◇
- 本セミナーにおいて発表者は、専門の異なる出席者があることを意識しわかりやすい発表をこころがけます。これは内容を真に理解した上で簡単に伝える、意義を明確に示す、将来発展方向を示す、などを指します。
- 准教授以上のスタッフは、議論を主導するコメンテイターという立場での活躍が期待され、専門外の出席者には、異なる視点からの面白い質問やコメントなど積極的な参加をお願いいたします。
- 本年度より、議論の活発化促進のため新たな試みとしてまとめ・司会役が導入されました。
開催日時・場所 | 発表者 (所属・身分) |
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2008年度の宇宙プラズマ研究系セミナーは、終了しました。 |
開催日時・場所 | 発表者 (所属・身分) |
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3/25(水) 16:00- 5F会議室 | 亀田 真吾 (研究員) |
水星大気密度変動と惑星間ダスト分布 | |
概要:
水星は非常に希薄な大気を有しており、これまでに見つかった成分の中ではナトリウムが最も多く存在する。これまでに行なわれた観測の結果から、大気密度は数倍程度の日変化を起こすことが分かってきた。ナトリウムは数時間の間にほぼ一定のレートで電離し散逸するため、この時間変動は生成量の変動によるものと考えられている。しかし、大気の生成過程は光脱離、太陽風スパッタリング、隕石衝突による気化などが挙げられているものの、どの生成過程の寄与が大きいかは未だに明らかではない。本研究では水星の軌道傾斜角が比較的大きいことに着目し、水星大気密度変動が惑星間ダストの対称平面からの距離に依存する、ということを突き止めた。今回はこれまでに行なった観測結果や、今後の観測計画を含めて発表する。 | |
3/25(水) 16:00- 5F会議室 | 井口 恭介 (M1) |
ディジタル方式フラックスゲート磁力計の設計・開発 〜ディジタル-アナログ変換器の開発〜 | |
概要:
衛星搭載用磁場測定器には比較的小型で省電力の高精度フラックスゲート磁力計がよく用いられる。従来の磁力計はアナログ方式と呼ばれ、出力の経年変化や温度特性が大きいなどの欠点がある。 近年では、これらの問題を解決するためにディジタル方式フラックスゲート磁力計 (DFG:Digital fluxgate magnetometer) が開発され、すでに衛星に搭載されている。しかし、原理的な磁場の高分解化は未だ達成されていない。 本研究では、Delta-Sigma変調方式と呼ばれるディジタルアナログ変換器を採用することで高磁場分解能を実現するDFG開発を目標とし、発表ではその方法と計算の途中経過を発表する。 | |
3/16(月) 14:00- 6F会議室 | 下村 直子 (M1) |
地球磁気圏境界におけるケルビン・ヘルムホルツ渦の大発展 | |
概要:
地球磁気圏脇腹では太陽風プラズマと磁気圏プラズマの間で速度勾配層が形成されることからケルビン・ヘルムホルツ(KH)不安定が励起される。KH不安定による大規模な渦構造は太陽風プラズマを磁気圏内に輸送するプロセスのひとつとして考えられており、このKH渦がどのように発展するのかをシミュレーションで調べることは太陽風プラズマが磁気圏脇腹から直接磁気圏内部に侵入することを検証するうえで重要である。本発表では主に過去にどのようなシミュレーション研究が行われてきたかを紹介し、これまでの結果について少し触れる。 | |
3/16(月) 14:00- 6F会議室 | 大島 亮 (D2) |
火星大気中の温度擾乱の三次元分布 | |
概要:
火星のように比較的自転の速い惑星では、ハドレー循環だけでは赤道地方の熱を中緯度帯までしか輸送できない。さらに極地方まで輸送する担い手として順圧不安定、傾圧不安定などの中高緯度帯での不安定性とそれに起因する波動が重要と考えられている。 これらの波動は気圧、風速、温度等に現れるが、この中で最もリモートセンシングに向いているのは温度である。特にこれらの波動による熱の輸送が大きい場所では温度変動も激しくなるため、温度の擾乱の空間分布を調べることで、熱の輸送の大まかな描像を得ることができる。 本発表では、火星探査機のデータ解析結果とシミュレーションのデータ解析結果を紹介したい。 | |
3/11(水) 16:00- 5F会議室 | 神山 徹 (D1) |
VenusExpressデータに基づく複数高度での金星風速場の観測 | |
概要:
金星には、スーパーローテーションと呼ばれる高速帯状流に代表される独自の大気循環機構が存在する。金星では大気の組成や、大気循環に大きな影響を及ぼす惑星の自転速度など多くのパラメータが地球とは異なり、観測データの制限などから循環機構の生成、維持に関わるメカニズムは未だ明らかにされていない。2006年12月から現在もVenus Expressによる金星周回軌道からの金星大気観測が継続的に行われている。本研究ではスーパーローテーションに代表される金星大気の循環機構を明らかにするため、Venus Expressに搭載されている、可視赤外分光撮像装置(VIRTIS)の金星窓波長を利用した雲底高度の分光撮像データと、VenusMonitaringCameraによる紫外波長で撮像された雲頂高度のデータを基に、複数高度における大気の循環を定量的に評価することを目標としている。本発表では解析手法の紹介、および初期解析結果の報告を行う。 | |
3/11(水) 16:00- 5F会議室 | 三津山 和朗 (D2) |
中間赤外線分光撮像観測による金星雲頂斑状構造の物理機構の解明 | |
概要:
過去の金星紫外線観測の画像から、金星の雲頂(約65-70km)には様々な構造(模様)が存在していることがわかっているが、その物理機構はほとんどわかっていない。その1つに、対流を示唆するような斑状構造があるが、過去の数地点でその場観測による金星鉛直温度勾配の結果では、雲頂高度の大気は安定していると考えられている。 この対流存在の議論のためには、斑状構造における大気温度構造を導出する必要がある。本研究は、撮像観測により金星雲頂の斑状構造を検出し、同時間帯に取得した分光データから放射伝達計算を用いて雲頂高度での鉛直温度構造を導出、大気の安定性を判定することを目的としている。本発表では、斑状構造の導出方法、放射伝達のモデル計算の途中経過を報告する。 | |
3/4(水) 16:00- 5F会議室 | 長谷川 洋 (助教) |
地球磁気圏界面ケルビン・ヘルムホルツ渦の構造発展 | |
概要:
太陽風プラズマがいかに磁気圏に侵入しているのか理解する上で、プラズマ輸送を誘発しうる磁気圏界面ケルビン・ヘルムホルツ(KH)不安定の励起過程や時空発展を明らかにしておくことは不可欠である。本発表では、太陽風磁場が北向きの時に、クラスター衛星とジオテイル衛星が異なる地方時で磁気圏境界層を同時観測した事例を用いて、(1)線形理論から予測されるよりも長波長のKH波が励起されていること、(2)地方時19時あたりで非線形性の兆候であるKH渦の合体や分裂が始まっていることを示し、いかにKH不安定が発生・成長しているのか考察する。さらに、昼側とわき腹の境界層の比較から、各々の境界層がいかに形成されたのか考察する。 | |
2/25(水) 16:00- 5F会議室 | 浅村 和史 (助教) |
Alfven 波による電子加速とプラズマ流 | |
概要:
時間分散を持った低エネルギー電子の降り込みがれいめい衛星で観測された際、そのフットプリント領域ではオーロラアーク中に微細発光構造の高速移動が見られることが多い。低エネルギー電子の時間分散はアルフベン波による加速を示唆している。また、微細発光構造は 1km 以下の空間スケールを持つことから、同等のスケールを持ち得る慣性アルフベン波が発光構造形成に寄与しているのではないかと考えられてきた。 慣性アルフベン波が大きな Epara を持つためには、 (オーロラ加速高度付近では) プラズマ密度が低くなくてはならない。実際に FAST での観測などでは、U型ポテンシャル領域の下端でプラズマ密度が急激に変化し、上部が depletion 領域となっている事例が見つかっている。この密度変化部付近には強電場領域の存在が観測されており、準静的 (沿磁力線) 加速に果たす役割は大きいと考えられる。 今回は 2006年1月3日 のイベントに着目した。時間分散から推定される加速域は高度約 3000km であり、FAST での観測結果と矛盾しない。オーロラ微細発光構造の移動速度が加速域の磁場垂直方向のプラズマ運動を表していると仮定し、高度 3000km でプラズマシアーからアルフベン波が生成される条件を調べてみると、 kperp/kpara > 10-200 となった。より高い高度では条件が緩和されるため、この条件はきつめの見積もりとなっている。 この考えではオーロラの微細構造はプラズマシアーを反映したものとしており、アルフベン波の生成は副次的なものである。 | |
2/25(水) 16:00- 5F会議室 | 横田 勝一郎 (助教) |
かぐや搭載プラズマ観測装置による月周辺ナトリウムイオンの観測 | |
概要:
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2/20(金) 16:00- 5F会議室 | 院生全員 |
院生が振り返るこの一年 | |
概要:
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1/29(木) 16:00- 5F会議室 | 内田 大祐 (M2) |
内部磁気圏観測に向けた低エネルギーイオン質量分析器の開発 | |
概要:
内部磁気圏は数eV-数百MeVという9桁以上のエネルギー帯にわたってプラズマ粒子が共存し、磁気嵐に伴ってダイナミックに変動する領域である。しかしながら、内部磁気圏における粒子の加速,輸送,消失過程に対する理解は不十分である。例えば、リングカレントイオンの主な構成要素は数keV−200keV程度のH+やO+などであるが、それぞれの供給源でのエネルギーは0.1eV-数keV以下であり、両者をつなぐ輸送・加速機構は未解明である。加えて、リングカレントの放射線帯電子ダイナミクスへの寄与も興味深い問題として残っている。内部磁気圏における粒子・エネルギーの輸送を理解するには、人工衛星のその場観測によって低エネルギーから高エネルギーの粒子を連続的に観測すること、種々のイオンを弁別することが不可欠である。しかし、これまで内部磁気圏における低エネルギーイオン観測は、高エネルギー粒子によるノイズの影響で正確な観測がなされていない。 本研究では、この高エネルギー粒子によるノイズを低減することが重要な目的である。そこで本研究では、将来の磁気圏探査ミッションを見据え、静電分析器とTOF型質量分析器によって構成される低エネルギーイオン質量分析器の開発を行った。これらの組み合わせにより静電分析器からはE/qを、TOF型質量分析器からは速度Vを、またそれらからM/qを算出することができる。そして実際に数値計算を用いて静電分析器の詳細な設計を行い、エネルギーレンジ10eV/q-25keV/q、エネルギー分解能16%,角度分解能22.5度,2.6×10-3[cm2 sr keV/keV/22.5deg]程度の感度を達成できることを確認した。そして質量分析器の開発において、課題である高エネルギー粒子によるノイズ低減のために、以下の3点を念頭に設計を行った。
特に本研究では二次電子軌道の収束によって、使用する検出器の面積を可能な限り小さくすることに重点を置いた。そのためにこれまで積極的には考慮されていなかった装置の3次元性を考慮した数値計算によって、装置内にφ方向の電場を作り出すことで電子軌道をr方向だけでなく、φ方向にも収束させ、使用する検出器面積を小さく抑えた。その結果質量分析器として,H+,He+,He++,O+,O++イオンの弁別が可能であり、装置の外壁の厚みを5.5mm-6.0mm程度とることで、高エネルギー粒子が存在する環境においてノイズを十分低減できることが分かった。 | |
1/29(木) 16:00- 5F会議室 | 井筒 智彦 (M2) |
多点同時観測による地球磁気圏プラズマシートの研究 | |
概要:
地球磁気圏内のプラズマダイナミクスの理解は、プラズマ宇宙において最も基本的かつ重要な問題のひとつである。過去数十年に亘る人工衛星による「その場」観測から、プラズマの空間分布や輸送過程について統計的な描像が調べられてきた。しかし、単一衛星に基づくこれまでの研究では、時間変化と空間変化を切り分けることができず、空間構造やダイナミクスを統一的に理解するのは困難であった。そこで私は、同時に多くの位置で観測をする衛星データを解析することで、これまでの手法では不可能であった「磁気圏内のプラズマの広範囲にわたる空間分布」、「磁気圏尾部プラズマの地球近傍への輸送過程」、「高速プラズマ流に伴う尾部電流層構造の変化」に迫った。 磁気圏プラズマの空間分布と輸送過程は,磁気圏におけるダイナミクスを規定するため、非常に重要な問題である。まず私は、磁気圏内でプラズマが蓄えられているプラズマシートが特異な状態に変化した「低温高密度プラズマシート」について調査した。惑星間空間磁場(IMF)が北向きを向くと、太陽起源の低温で高密度なプラズマが磁気圏内に侵入することが知られている。このとき、磁気圏の(1)夕方側わき腹、(2)朝側わき腹、(3)朝側プラズマシート内縁の各領域で異なる加熱を受けた性質の異なる高密度なイオンが分布することが知られている。また、この状態でIMFが南向きになると、高密度イオンが静止軌道上まで輸送されることが示唆されている。しかし、これは単一衛星に得られた描像であり、同時刻の高密度イオンの空間分布や輸送経路・過程は未解明である。そこで私は、磁気圏内のTHEMIS,Geotail,LANL衛星の同時観測データを用いて、これらの解決を目指した。解析の結果、北向きIMFが長時間継続している時に、上記の領域で性質の異なる高密度イオンが同時に存在することを明らかにした。このことは、磁気圏内の朝側と夕方側で異なる加熱過程が同時に働いていることを示す重要な結果である。加えて、IMFが南転した後の時間変化に注目して解析を行い、以下のようなシナリオを提案した:IMF南転に応じて朝側の高密度イオンが真夜中付近まで移動する。磁気圏尾部の高速流がこの高密度イオンを磁気圏内部まで押し込める。このシナリオは、長時間の北向きIMF継続後のIMF南転に伴う静止軌道上での密度増加という未解決問題に対する具体的な答えのひとつに成りうるものである。 続いて、先に提示された「高速流による高密度イオンの押し込み過程」の一般性を検証するために、データ量が豊富なGeotailとLANL衛星を用いて、同時観測の統計解析を行った。北向きIMF継続後のIMF南転以降に、尾部プラズマシートとその地球側の静止軌道上で同時観測が存在する期間を選定した。高速流の有無により各イベントを分類し、静止軌道上でのイオン密度増加の特徴を調べた。その結果、静止軌道上で密度上昇が観測されるイベントのうち、高速流を伴うものは33%にのぼることがわかった。これは、静止軌道上において、高速流による高密度イオンの押し込み過程が重要であることを示唆している。 さらに、高速流に伴う磁気圏尾部の磁場構造の変化についても解析を行った。ミクロな領域で生成される高速流とマクロな磁場構造の変化との関係を調べることは、プラズマ物理の重要な問題のひとつである。この解明のために、4衛星が編隊を組んで同時観測するClusterのデータを用いて統計的な調査をした。磁場の同時観測データから磁気圏尾部の電流層の厚さを算出し、高速流に伴う時間変化を調べた。その結果、電流層構造の時間変化は、いくつかのタイプに分類することができることがわかった。従来から知られている大局的な時間変化に加えて、高速流の時間スケールに対応する局所的な変化があることがわかった。そこで、高速流生成機構のひとつである磁気リコネクションに伴う時間変化・空間構造との詳細な比較を行った。その結果、薄い電流層内で地球向き高速流が観測される場合について、(1)高速流終了時に電流層構造が分岐するという時間変化と(2)朝夕方向に局在化した薄い電流層構造が形成されるという新たな空間構造が存在しうることを提案する。 | |
1/29(木) 16:00- 5F会議室 | 伊藤 祐毅 (M2) |
オーロラ電子加速と微細発光構造の比較研究−れいめい同時観測 | |
概要:
極域で見られるオーロラは、数 km以下の微細な構造を持つ。過去の研究により、オーロラ加速域における慣性アルフヴェン波とオーロラ微細発光構造との関連が示唆されているが、その生成要因は未だ解明されていない。また、オーロラ帯上空には準静的な磁力線方向電場が存在し、その結果としてinverted-V型電子構造が形成され、オーロラ発光が引き起こされると考えられている。しかし、観測される inverted-V 型電子構造の水平スケールは 10-100 km 以上であり、オーロラ微細発光構造のスケールに比べずっと大きい。 慣性アルフヴェン波が磁力線に沿って地球に向かって伝搬すると、共鳴条件を満たす電子は波の磁力線方向電場によって加速される。慣性アルフヴェン波による共鳴加速は、オーロラ帯上空でinverted-V型電子構造と共にしばしば観測される沿磁力線方向に収束した電子のエネルギー時間分散構造の生成機構として有力視されている。このため、電子のエネルギー時間分散構造を慣性アルフヴェン波の存在を示すマーカーと考え、inverted-V 型電子構造との位置関係、また磁力線フットプリント領域でのオーロラ微細発光構造との対応関係を統計的に調べた。用いたデータは高度約650 kmを飛翔するれいめい衛星が行っているオーロラ画像-電子同時観測によって得られたものである。その結果、電子のエネルギー時間分散構造が観測される場合、フットプリント領域では非常に高い確率でオーロラアーク中にアークに沿った方向にドリフトする微細発光構造が存在することが分かった。また、電子のエネルギー時間分散構造が観測されるイベントではinverted-V構造の水平空間スケールが小さくなる傾向が見られた。そこで、観測された電子のエネルギースペクトルからオーロラ電子加速領域の垂直電場 (E⊥)構造を推定し、電子のエネルギー時間分散構造、オーロラ微細発光構造のドリフトとの関係を調べた。その結果、垂直電場強度が強くなるほど電子のエネルギー時間分散構造、オーロラ微細発光構造のドリフトが見られる確率が高くなることがわかった。 慣性アルフヴェン波による共鳴電子加速が高度方向のある一点で起こっていると仮定すると、電子のエネルギー時間分散構造から推定される加速域は高度〜3000km 程度となる。FAST衛星などによる観測から、この付近にはプラズマ密度が高高度側で 〜1cm-3 以下に急減する境界領域が存在すると考えられており、慣性アルフヴェン波による共鳴加速は高高度側でのみ効率的に起き得ると考えられる。これらのことから、オーロラ加速領域に存在する垂直電場がオーロラ微細発光構造のドリフトに寄与し、また慣性アルフヴェン波の生成にも寄与しているのではないかと推測される。 | |
1/29(木) 09:30- 6F会議室 | 空華 智子 (M2) |
Venus Express/VIRTIS近赤外分光撮像データを用いた金星の雲の粒径分布に関する研究 | |
概要:
金星は地球とほぼ同じ大きさでありながら、我々の住む地球とは大きく異なり地表面では730K、90気圧と高温高圧になっている。この様な金星特有の大気環境の維持には、高度45〜70kmに存在する全球を覆う分厚い雲が太陽光あるいは下層からの熱放射を吸収することで大気にもたらす莫大なエネルギーが強く影響していると考えられている。同時にこのエネルギーは金星での大気力学にも大きく影響し、現在も未解明である大気が金星の自転を追い越し回転する「スーパーローテーション」と呼ばれる現象の維持に深く関係していると考えられている。雲が大気に与える影響の理解には雲層領域の観測が重要である。これまでに行われた金星の雲層領域の探査は数個の降下プローブによる直接観測が主力であった。それによると金星の雲粒子の粒径分布は、Mode1(0.3μm)、Mode2(1.2μm)、Mode3(3.6μm)の3つの代表的な粒径を中心として分布していることがわかった。しかしながら、プローブによる直接観測は、時間的・空間的に限定されたものであり、観測された局所的な雲構造が惑星全域の大気運動・熱収支との相互作用を説明するためには、更なる時間的・空間的に連続的な観測により金星の雲層域の物理を理解する必要がある。 本研究では、金星の雲構造と熱収支とスーパーローテーション・ハドレイ循環などの大気力学との相互作用を理解する第1歩として、まだ観測的に不十分な金星の雲層における光学的厚さと粒径分布を導出することを目標とした。光学的厚さは大気や雲が光を吸収するそのしやすさの指標となるものであり、得られる値から雲が金星大気にもたらすエネルギーを知ることができる。 2006年4月より欧州宇宙機関ESAの金星探査機Venus Expressが金星を周回軌道上から観測を行っている。Venus Express に搭載されている分光撮像装置(Visible-Infrared Thermal Imaging Spectrometer, VIRTIS)は波長1.05-5.19μmの光を観測することで金星を取り巻く雲の画像を得ており、本研究では赤外域波長で撮像された雲画像データを基に解析を行った。本研究は、VIRTISから得られる分光撮像データの内,近赤外領域の「大気の窓」と呼ばれる波長域(2.30μm、1.74μm)のデータを用いることで雲層内部の物理科学を探査することを試みた。大気の窓波長の光は、下層大気からの熱放射の中でも金星のCO2大気により吸収されずに雲層を通りぬけ宇宙空間に漏れ出すことができる。また、この光が雲層を通過する際、雲粒子から吸収・散乱を受ける。この時、雲粒子の散乱特性は粒径ごとに異なる波長依存性を持っているため、複数の波長で撮像された雲画像から雲層における光の輸送過程を探ることにより、雲粒子の粒径分布を知ることが可能である。本研究ではVIRTISによる大気の窓領域の2波長の分光撮像データから得られる輝度と、惑星の縁に行くに従い徐々に輝度値が減少する周縁減光を主要な情報源として、雲層での吸収・散乱・出射を含む放射伝達計算を基にこの輝度値と周縁減光の傾きの値を満たす雲層モデルを構築することを目指す。この目的を成すために本研究ではまず、ある瞬間の金星ディスク上の1地点(1ピクセル)において3つのモードの雲粒子がもたらす光学的厚みの比率を求める方法を開発した。また、本解析手法を用いて得られた結果の妥当性についても検証した。 | |
1/29(木) 09:30- 6F会議室 | 岡部 勝臣 (M2) |
衝撃波非定常性による高エネルギー粒子の生成 | |
概要:
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1/20(火) 10:00- 6F会議室 | 金尾 美穂 (D5) |
太陽風対流電場を考慮した火星周辺プラズマ密度分布のクラスタル磁場による影響 | |
概要:
大気が存在するがダイポール磁場の弱い火星と金星周辺の電離圏において、太陽風対流電場Eによってプラズマ分布や流出機構が影響を受けることを示してきた。特に夜側では電場上流(E+)領域の電離圏境界高度は電場の強さによらず一定の場所にあり、密度が急激に変化する薄い境界である。これに対し、電場下流(E-)領域の電離圏高度は電場による影響が強く擾乱が大きく境界層は厚い。さらに、火星には高度400kmで最大100nTに達する地殻起源磁場が存在することがMGSの磁場観測によって1990年代以降明らかにされてきている。本研究では昼間側の地殻起源磁場が対流電場によって非対称な電離圏密度分布に加える影響を統計的に調べた。 MEX搭載のIMAによって観測されたプロトン密度分布の対流電場依存性と地殻起源磁場との関係を示した。電場の方向はMGSによって計測された磁場から見積もった。IMAとMGSの同時観測データのある2004年から2008年3月のデータを用いて解析を行った。この結果、クラスタル磁場が昼間側でE+領域にあるときに高度3000km以上の領域にプロトンの密度上昇があることがわかった。本発表ではこの結果を紹介し、密度上昇のメカニズムについて考察を行う。 | |
1/8(木) 09:00- 6F会議室 | 江沢 福紘 (東大吉川研・M2) |
太陽共鳴散乱光撮像観測と磁力線共鳴振動観測によるプラズマ圏界面の比較研究 | |
概要:
プラズマ圏は、H+・He+・O+・電子などの多種の粒子で構成されている。1960年代にプラズマ圏の存在が明らかになって以来、ホイッスラー波観測・直接粒子観測等によって、各成分のプラズマの分布や時間変化が精力的に調査されてきた。それに対し、シミュレーションでは、しばしば簡略化のために主成分であるH+と電子のみの2成分プラズマの運動としてプラズマ圏のダイナミクスが取り扱われてきた。これらの観測やシミュレーションの結果、プラズマ分布の時間変動やプラズマの加熱過程などプラズマ圏に関する多くの現象が議論され、プラズマ圏で支配的な物理に関する理解が深められてきた。その際に、粒子種ごとの挙動の違いは十分に議論されずに、主成分であるH+と電子の分布や運動がプラズマ圏の一般的な描像であると捉えられてきた傾向がある。 1990年代後半以降、太陽共鳴光撮像観測という新たな手法の発達によりプラズマ圏中のHe+の可視化が可能となった。撮像観測には、観測対象の時間的変動と空間的変動を区別することができるという大きな利点がある。そのため、この可視化されたHe+の2次元像はプラズマ圏の理解に大きな進歩を与え、プラズマ圏の部分構造や太陽風に対する応答など多くのダイナミクスの解明に貢献してきた。 しかし、主成分イオンであるH+の挙動と可視化されたHe+の挙動は本当に一致しているのであろうか?可視化されたHe+の分布が大局的なプラズマ圏の描像であると捉えるためには、この一致性の確認が不可欠であるが、過去に十分な議論はなされてきていない。そこで本研究では、同時刻・同磁気経度での質量密度とHe+のプラズマ圏界面の位置を比較するという手法を用いて、この2つの成分のプラズマ圏における挙動の一致性の確認を試みた。プラズマ圏界面の位置の同定には、次の二つの手法を用いた。 (1)地上磁力計を用いた磁力線共鳴振動の観測(質量密度のプラズマポーズの同定) (2)衛星からの太陽共鳴散乱光撮像観測(He+のプラズマポーズの同定) (1)の手法では、同磁気経度にある地上磁力計の多点観測網の磁場データを用いた。各観測点での磁場観測データをフーリエ変換し、Cross-Phase法という手法を用いて、ULF周波数帯の地磁気脈動による磁力線共鳴振動数を抽出した。その各観測地点での共鳴振動数から、対応する磁力管の赤道面におけるプラズマの質量密度を求めることで、質量密度の地心距離分布を計算した。その分布から質量密度のプラズマ圏界面の位置を決定した。(2)では、IMAGE 衛星の極端紫外撮像器(EUV) によるHe+の太陽共鳴光撮像データを用いて、赤道面でのHe+の密度の地心距離分布を計算した。その分布からHe+プラズマ圏界面の位置を決定した。複数のイベントについて同様の解析を行い、それぞれの方法から求まるプラズマ圏界面の位置を統計的に比較した。ただし、ここで質量密度のプラズマ圏界面はプラズマ圏の主成分であるH+のプラズマ圏界面と等しいと考えた。 その結果、プラズマ圏がL=4より大きい時、H+のプラズマ圏界面はHe+のプラズマ圏界面よりも外側に位置することがあることがわかった。また、プラズマ圏がL=4よりも小さい時、その逆の現象が起こることも確認できた。この結果は、プラズマ圏の外側の低密度の磁力管が電離圏起源のプラズマで満たされていく過程(プラズマ圏再注入現象)の中で、H+とHe+の運動が異なることを示唆している。本研究の結果は、He+の可視化画像とプラズマ圏の大局的構造の相違があることを示すとともに、プラズマ圏Refillingの解明に新たな手がかりを与えるものだと私は考えている。 | |
1/8(木) 09:00- 6F会議室 | 橋本 和典 (東大星野研・M2) |
磁気圏尾部境界領域における渦状速度場に関する統計解析 | |
概要:
太陽風の磁場が北向きの時には、地球磁気圏の通常数KeV程度の高温なプラズマシートが低温・高密度になる(Terasawa et al.,1997, Wing et al.,2005)ことが知られている。この要因のひとつとして、磁気圏プラズマと高速な太陽風プラズマとの境界領域において速度差があるため生じる Kelvin-Helmholtz Instability(KHI) によって発達する渦を介したプラズマ混合・輸送過程が考えられている(Hasegawa et al.,1997)。 しかし、渦の発生に関する統計的性質や渦がプラズマの輸送にどれほど寄与するのかということは明らかになっていない。 そこで、本研究は渦の回転方向及び衛星との相対的な位置関係によって観測される速度ベクトルの変化の仕方が異なるということに着目した。GEOTAIL衛 星を用いて、回転角ホドグラム上で得られる波形を4種のパターンに分類して渦の発生確率や移動方向に関する解析を行った。 今回は渦観測確率の太陽風・位置依存性、さらに渦の移動方向に関する統計結果について発表する。 | |
12/26(金) 10:00- 5F会議室 | 伊藤 祐毅 (M2) |
れいめい衛星で観測したオーロラ微細構造に関する研究 | |
概要:
極域で見られるオーロラは,数km以下の微細な構造を持つ.しかし,その生成要因は未だはっきりとは解明されていない.オーロラ高度の上空では,inverted-V型電子構造が観測される際に,電子のエネルギー分散が同時に観測される事がある.本研究では,高度650kmで飛翔するれいめい衛星のオーロラ画像-電子同時観測データを用いて,inverted-V構造とその低エネルギー側に存在する電子のエネルギー分散,微細構造を伴ったオーロラアークの流れとの関係を統計的に調べた.その結果,電子のエネルギー分散が存在する際に非常に高い確率でオーロラアークの流れが存在していた.また,電子のエネルギー分散が存在するイベントでは,inverted-V構造の空間スケールが小さくなる傾向が見られた.そこで,電子のエネルギースペクトルからオーロラ電子加速領域の電場構造を推定し,電子のエネルギー分散,オーロラアークの流れとの関係を調べた.その結果,高度3000km程度のオーロラ電子加速領域の垂直電場が慣性アルフヴェン波を励起し,電子のエネルギー分散を作っていると考えられる. | |
12/24(水) 16:00- 5F会議室 | 飯田 佑輔 (東大横山研・M2) |
光球磁場キャンセレーション領域におけるベクトル磁場・速度構造解析 | |
概要:
太陽活動の多くは磁場によるものであり、磁場のダイナミクスを解明することは太陽物理学上で非常に重要である。光球磁場の運動のひとつに光球磁場キャンセレーションというものがある。これは視線方向磁場の正極と負極がぶつかりその一部、もしくはすべてが消滅するという単純な現象である(Livi et al., 1985; Martin et al., 1985)。この現象は、フレア・黒点・プロミネンス形成・X線輝点などさまざまな太陽面活動と関係があるとされている。この現象を説明する理論モデルとしてU-loop浮上、もしくはΩ-loop沈降というものが提唱されている(Zwaan, 1987)。しかし、その観測には高い空間分解能、時間分解能が要求されるためそれらの区別は決定的にはなされていない(Harvey et al., 1999; Chae et al., 2004; Kubo et al., 2007)。本研究では2006年9月に打ち上げられた「ひので」衛星の安定した高時間・空間分解の観測データを用いて静穏領域のキャンセレーションにおけるベクトル磁場、速度構造の解析を行った。その結果、いくつかのキャンセレーション領域において水平磁場強度の増加(2例/2例)、強い下降速度(5例/6例)が見られた。静穏領域のキャンセレーションについて速度構造を捉えることができたのは初めてである。また、先行研究では偏光スペクトルで解析を行っていたため、速度構造の時間発展が見られなかったものの、本研究ではフィルタグラムのデータを用いることで高い時間分解能を達成しその時間変化を初めて追うことができた。さらに、磁束量の変化と速度場の時間的な関係、沈み込んだ磁束についても確認した。それらの結果より、本研究で捉えられたキャンセレーションはΩ-loopの沈み込みであると結論付けた。発表では、その典型例について紹介する。 | |
12/24(水) 16:00- 5F会議室 | 長崎 昴 (東大星野研・M2) |
ハイブリッドシミュレーションコードを用いた磁気リコネクションにおけるイオンダイナミクス | |
概要:
宇宙プラズマ物理において、高エネルギー粒子の生成は非常に重要な問題である。中でも磁気リコネクションは反平行の磁場構造をもつ領域があれば起きる可能性のある磁力線が繋ぎかわる現象で、この際、磁場のエネルギーを粒子のエネルギーに効率的に変換することが可能なメカニズムとして多くの研究がなされてきた。Particle-in-Cell(全粒子,PIC)コードを用いたシミュレーションでは、磁気リコネクションにより生成する高エネルギー電子の起源について、GEOTAIL衛星との観測と合わせて議論された(Hoshino et al.,2001)。さらにGEOTAIL衛星の観測データの統計解析から磁気圏尾部における磁気リコネクションと高エネルギー電子の関係が明らかになった(Imada et al.,2005)。 一方で磁気リコネクションにおけるイオンの挙動については、イオンを粒子、電子を流体として扱うハイブリッドコードにより磁気リコネクションにおけるイオンの位相空間密度を議論したもの(Lottermoser et al.,1998)があるが高エネルギーイオンの起源については述べられていない。 本研究ではハイブリッドシミュレーションコード(Winske et al.,1986)を用いて計算を行い、磁気リコネクションを再現した。ハイブリッドコードとは前述のとおり電子を流体として扱い、粒子的な性質を無視することでイオン(今回はプロトン)の時間、空間スケールを記述するのに特化したスキームである。今回、磁気リコネクションの時間発展とともに初期のMaxwell分布から外れた非熱的粒子の生成を確認した。非熱的粒子(電子)はPICを用いたシミュレーションでは確認されているがイオンでは未確認である。このとき生成した高エネルギーイオンの軌道を追跡し加速場所を特定し、磁気リコネクションにおける重要な加速候補であるXライン、パイルアップ領域、磁気島合体領域での各物理量と比較してイオンの加速メカニズムの解明に迫る。 | |
12/10(水) 16:00- 5F会議室 | 北野谷 有吾 (M2) |
極冠域電離圏の局所的プラズマ密度増加現象について | |
概要:
一般に極域電離圏における電子密度は高度とともに減少し、例えば太陽活動極大時において高度3000 [km]での平均的な電子密度は約2.0×10^3[/cm3]以下となって、ラングミューアプローブの電圧電流特性から電子密度や温度を求めることは容易ではない。これに対して、科学衛星「あけぼの」(EXOS-D)に搭載された熱的電子エネルギー分布計測器(TED)による長期の観測データを解析した結果、極冠域電離圏の高度3000[km]以上の領域において、極まれに電子密度が約2.0×10^3[/cm3]を大きくこえるような高電子密度のプラズマが観測される場合のあることが明らかになった。この密度上昇に関して、あけぼの衛星、DMSP衛星、GPS衛星の観測データを解析した結果、SED(Storm Enhanced Density)と呼ばれるプラズマ圏からサブオーロラ帯にプラズマを輸送する現象と極域に出現する反太陽方向の対流が極冠域に部分的な密度上昇を引き起こしている可能性があることがわかった。本発表では、解析結果の詳細とそこから考えられる密度上昇の発生メカニズム案について示す。 | |
12/10(水) 16:00- 5F会議室 | 井筒 智彦 (M2) |
地球磁気圏尾部領域における高速流の研究 | |
概要:
本研究では多点同時観測衛星を用いて、以下の未解明の問題に迫った。 (1)北向きの惑星間空間磁場(IMF)が長時間継続すると太陽風プラズマが地球磁気圏内に侵入し、プラズマシートは低温・高密度になる。この低温高密度プラズマシート中のイオンは朝夕非対称性を示すことが知られている。しかし、これは単一衛星による統計的な描像であり、同時刻の高密度プラズマの空間分布は明らかになっていない。 また、長時間継続した北向きIMFが南転すると、静止軌道上で密度が通常の2倍以上の超高密度プラズマシートが観測されることがある。そのソースとしては、わき腹付近の低温・高密度プラズマが静止軌道上まで輸送されてきたものと推測されているが、その経路・機構は未だに明らかになっていない。 これら2つの問題に対して、THEMIS、Geotail、LANL衛星による同時観測データを用いて調査した。さらに、得られた結論を検証するために、新たな視点に立ったGeotailとLANL衛星の統計解析を行った。 (2)地球磁気圏の尾部領域では、しばしば、速度が通常の10倍近くの高速のプラズマの流れが観測される。そのような高速プラズマ流は、磁気リコネクションによって生成されると広く支持されている。磁気リコネクションの発生には、電流層の厚さが重要であると考えられている。しかし、これまでの単一衛星を用いた研究では、電流層の厚さを求めることができないという問題点があり、高速生成機構には未解明の問題が多く残されている。 この問題に対しては、編隊観測を行うClusterのデータを用いて統計的に調査した。さらに、得られた結果を検証するためにグローバルMHD計算との比較を行った。 | |
12/3(水) 16:00- 5F会議室 | 内田 大祐 (M2) |
内部磁気圏観測に向けた低エネルギーイオン分析器の開発 | |
概要:
我々は、将来の内部磁気圏探査衛星搭載用の低エネルギー(数十eV〜数十keV)イオン分析器を開発している。内部磁気圏は、プラズマ圏の数eVのイオンから放射線帯のMeV電子まで6桁以上のエネルギー幅を持ち、磁気嵐に伴ってダイナミックに変動する領域である。そのような領域において、低エネルギーイオン分析器を開発する動機として、リングカレントを例に挙げる。リングカレントの主な構成要素は数 keV〜200 keV程度のH+やO+などであるが、それぞれの供給源でのエネルギーは0.1 eV〜1 keV程度である。これらのイオンがどのような経路・機構によって低エネルギーから中間エネルギーへと輸送・加速されるかは未解明である。これらを理解するためには、人工衛星のその場観測によって低エネルギーから高エネルギーの粒子を連続的に観測し、種々のイオンを弁別することが不可欠である。しかし、内部磁気圏では低エネルギーイオンのフラックスは、高エネルギー粒子のノイズにより正確な測定はなされていない。従って、本研究の課題は高エネルギー粒子によるノイズの低減であり、その方法としてイオンの飛行時間を計測するときにstart信号(二次電子)とstop信号(イオン)のcoincidence(時間、場所)をとること、検出に必要なMCPの面積を小さくすること(start信号である二次電子軌道の収束範囲を小さくすること)を考えている。特にMCP使用面積を小さくするために、これまで2次元軸対称で設計していた質量分析器内の構造を、3次元非軸対称の設計に拡張することで、電子の粒子軌道の収束を達成した。これによって得られた、ノイズ除去性能の見積もりと合わせて発表を行う。 | |
12/3(水) 16:00- 5F会議室 | 空華 智子 (M2) |
雲粒子による光学的厚さの導出 | |
概要:
金星は地球とほぼ同じ大きさでありながら、地表面では730K、90気圧と高温高圧になっている。この様な熱収支などの大気環境の維持には、全球を高度45〜70kmで覆う分厚い雲が強く影響している。また、雲は太陽光の反射・吸収や下層大気からの熱放射が雲粒子の物理的・光学的な性質により受ける吸収・散乱を通じ、金星大気のスーパーローテーションの維持メカニズムにも深く関係していると考えられている。これらの理解には、雲層領域の観測が重要である。これまでに行われた金星の雲層領域の探査は、数個の降下プローブによる観測が主力であった。それによると、金星の雲粒子は粒径ごとにmode1、 mode2、mode3の3つのモードに分かれていることがわかった。しかしながら、プローブ観測は、時間・空間的に限定された散発的なものであり、この金星の局所的な雲構造が惑星全域の大気運動・熱収支との相互作用を説明するためには、更なる時間・空間的に連続的な観測により金星の雲層域の物理を理解する必要がある。2006 年4 月より金星を周回軌道上から欧州宇宙機関ESA の金星探査機VenusExpressが観測を行っている。Venus Expressに搭載されている分光撮像装置(Visible-Infrared Thermal Imaging Spectrometer,VIRTIS)は波長1.05〜5.19μmの光を観測することで金星を取り巻く雲の画像を得ている。本研究では金星の雲層領域の物理特性を理解することを目標として、この雲画像データを基に解析を行った。本研究では、VIRTIS から得られる分光画像データの内、近赤外領域の‘大気の窓’と呼ばれる波長域(2.30μm、1.74μm)のデータを用いることで雲層内部の物理科学を探査することを試みた。大気の窓波長の光は、下層大気からの熱放射の中でも金星のCO2 大気により吸収されきらず、雲層を通りぬけ宇宙空間にもれだす。下層大気からの熱放射が雲層を通過する際、雲粒子から吸収・散乱を受ける。この時、雲粒子が粒径ごとに異なる散乱特性(波長依存性)を持っているため、雲層における光の輸送過程を探ることにより雲構造(粒径のサイズ分布あるいはその空間分布)を知ることが可能である。本研究では、輝度と周縁減光を主要な情報源として、VIRTIS から得られる大気の窓領域の2波長の分光画像データ解析とそれにより得られた輝度値と周縁減光の傾きの値を満たす雲層モデルを、雲層での吸収・散乱・出射を含む放射伝達計算を基に構築することを目指す。本研究では、ある瞬間の金星ディスク上の1地点(1ピクセル)における雲の粒径の混合比率を求める方法を開発した。この方法により、Mode1・2 ・3 粒子の比率は一意に求めることができた。また、本研究では計9つの地点において比率を導出し、その結果はCarlson et al.,1993により得られた雲粒子サイズの空間分布に一致する結果を得た。 | |
11/19(水) 16:00- 5F会議室 | 岡部 勝臣 (M2) |
温度異方性考慮によるスローショック同定精度の向上 | |
概要:
地球磁気圏における未解決問題の1つに、プラズマシートの粒子加熱機構がある。加熱機構としてスローショックによる加熱が考えられているが、スローショックと解析されたものは1割程度にとどまり、ス ローショックによるプラズマシート加熱モデルはまだ確実ではない。本研究では、1994年のGEOTAILのデータを用い、1.プラズマの温度非等方性を考慮する。 2.PSBLを伴う境界はリコネクションを示す。 という仮定を加え、シートローブ境界を再解析した。この結果、シートローブ境界の50%がスローショックになっていることを明らかにし、リコネクションに伴ってスローショックが形成されることを示した。 | |
衝撃波非定常性による高エネルギー粒子の生成 | |
概要:
IPS通過時のバウショック上流において、 ショック角が70度を超えると、反射イオンの分布関数が高エネルギーロスコーン分布になることが観測された。この観測事実を説明する候補として、衝撃波の非定常性が考えられている。本研究では、次の2つの仮定を用いてテスト粒子シミュレーションを行った。(1)IPSにより、非熱的成分をもつ上流分布関数を仮定(2)衝撃波の厚み、ショック角がイオンジャイロ周期程度で周期的に変動するという非定常性を仮定。結果、(1)により、あるショック角以上においてはロスコーン分布に変化すること、さらに(2)を加えることにより、非定常性を仮定すると、高エネルギーロスコーン分布となることが判明した。これは衝撃波の非定常性と上流の非熱的分布が、高エネルギーロスコーン分布を生成していることを示す。 | |
11/12(水) 16:00- 5F会議室 | 染谷 謙太郎 (東工大堂谷研・M1) |
すざく衛星による超新星残骸N23の観測と次期X線天文衛星Astro-H搭載を目指したアライメントモニターの基礎開発 | |
概要:
すざく衛星を用いて超新星残骸N23を5ksecの観測を行った。この結果、O、N、Ne、Mg、Si、Feなどの輝線群を検出した。特に、O-He状などは初めての検出である。今回、2温度の電離非平衡モデルでfittingを行った結果、この超新星残骸は過去に調べられたものより古い可能性が示唆された。Astro-H衛星には、望遠鏡と検出器が4台づつ搭載される。望遠鏡と検出器は熱歪み等によりXY平面内で振動し、像を歪める可能性がある。したがって今回、これを補正するために新たな望遠鏡と検出器のアライメントをモニターするシステムを構築し、基礎評価を行っている。ここでは、このシステムの簡単な概要等を述べる。 | |
11/5(水) 16:00- 5F会議室 | 小林 光吉 (M1) |
ジオスペース探査用高エネルギー電子計測器の設計と評価 | |
概要:
現在提案されているERG衛星の目的の一つは、粒子の加速方向・エネルギーを高精度で測定し、諸説提言されている粒子加速メカニズムを決定するという事である。本研究では、ERG衛星にも使用可能な高エネルギー電子計測器を想定し、その設計とシミュレーションによる評価を行った。シミュレーションにはCERNが開発した高エネルギー粒子相互作用シミュレーションソフトGeant4を用い、測定可能エネルギー範囲、電子-イオン分別能力、耐放射線能力などを見積もるとともに、有効なデータ処理方法についても検討を行った。 | |
11/5(水) 16:00- 5F会議室 | 安藤 紘基 (M1) |
かぐや電波科学を用いた月の電離層の観測 | |
概要:
1950年代の電波天体による電波の屈折の観測や1960年代のLuna Missionにおいて電子密度が1000/ccという観測記録から月の電離層の存在が過去に示唆された。しかし太陽風の影響や月の大気の稀薄さ故に電離層が存在するとは考えにくく、また理論的に見積もっても1/ccということから前述の観測記録はあまり受け入れられていない。そして月の電離層の存在を否定する観測結果もある。だが月の電離層についての決定的な結論が出ていない事も事実である。かぐや電波科学(RS)ではこの問題に決着を付ける事を目的としている。今回のセミナーでは観測方法・解析結果・考案中の理論、そして今後の展望について話す。 | |
10/29(水) 16:00- 5F会議室 | 足立 潤 (M1) |
北向きIMF時に観測された高密度高速流を伴う磁気圏尾部電流層の構造解析 | |
概要:
高速流を伴う地球磁気圏尾部電流層は動的であり、傾きがGSM系のXY平面に対して大きく傾くことがある。そのため、高速流を伴う電流層の構造を解析するにあたっては、電流層の傾きを考慮した、適切な座標系を設定する必要がある。ClusterUは地球磁気圏を4機で編隊飛行して同時4点観測を行っている衛星であり、この衛星の磁場観測データから電流層の傾きを推定することができる。本研究では、2004年10月20日にClusterUで観測された電流層を伝わる地球向き高速流を取り上げ、その前後の電流層およびその周辺の磁場とプラズマ速度の変動を解析し、高速流時の磁場の空間構造を調べた。 | |
10/29(水) 16:00- 5F会議室 | 麻生 直希 (M1) |
散逸酸素イオンの加速メカニズム | |
概要:
論文のレビュー(Impulsive enhancements of oxygen ions during substorms, Fok, 2006)を行います。2001年10月28日にIMAGE衛星のHENAによって酸素ENAと水素ENAのenhancementが観測されました。本論文ではこのenhancementを説明するためにsimulationを行い、酸素イオンおよび水素イオンのsubstotrmに伴う加速メカニズムを提案しています。また、発表の後半でUPI−TEXのデータについて少し触れたいと思います。 | |
10/22(水) 16:00- 5F会議室 | 田中 康之 (東工大寺沢研・D3) |
Multi-wavelength study of magnetars and new technique of astrophysical gamma-ray observation | |
概要:
Soft Gamma-ray Repeaters (SGRs)やAnomalous X-ray Pulsars (AXPs)は、回転周期とその時間変化率から見積もられる磁場強度が10^15 Gにも達し、通常の中性子星と比較して約1000倍強いから、マグネター(超強磁場中性子星)であると考えられている。SGRは、ごく稀に巨大フレアと呼ばれる非常に明るい爆発を起こす。フレアのエネルギー源はSGRが持つ強磁場であると考えられているが、そのエネルギー解放メカニズムはよくわかっていない。また、多くのマグネターは近赤外線対応天体を持つが、その放射メカニズムも未解明である。これら2つのメカニズムを明らかにするために、新たな観測手法の開発や、様々な観測を行ってきた。本セミナーでは、 (1)地球電離層を用いた、SGR巨大フレアのエネルギースペクトルの推定 (2)近赤外線領域でのAXPの観測 について話す予定である。 | |
10/17(金) 15:00- 6F会議室 | Chris Chaston (Space Sciences Laboratory, University of California Berkeley) |
Acceleration processes and auroral arc evolution on small scales | |
概要:
In this presentation we explore the processes that drive auroral particle acceleration on scales of the order of the electron inertial length and less. In physical terms these scales correspond to auroral arc widths < 10 km. We demonstrate from observations and simulations that these acceleration processes are facilitated by the physics of small-scale Alfven waves. Using a synthesis of observations recorded from the FAST and REIMEI spacecraft we show how the non-linear evolution of Alfven waves is a crucial factor in understanding the evolution of auroral forms and the spectral characteristics of electromagnetic fluctuations observed through the auroral acceleration region. Preliminary modeling of the REIMEI observations in particular suggest that the 2-D models (1-D along the magnetic field and 1-D across) typically used to understand auroral particular acceleration miss much of the physics required to understand the production of the discrete aurora. | |
10/15(水) 16:00- 5F会議室 | 笠原 慧 (D3) |
Study of Magnetospheric Energetic Particles: Satellite Observations, Lessons for the Future, and Development of Medium-Energy Plasma Instruments | |
概要:
太陽系の惑星磁気圏におけるプラズマの起源には,(1)太陽風,(2)惑星電離圏,(3)衛星大気/表面などがあります.それらのプラズマの典型的初期エネルギーは1eV以下から1keV程度であるにも拘らず,実際の惑星磁気圏には中間/高エネルギー粒子(>50 keV)が存在しています.このようなエネルギーの高い粒子の加速,輸送,消失 を理解する事は,磁気圏物理の最重要課題のひとつです. 私は,観測的研究及び開発研究によってその問題にアプローチしてきました.それらを纏めた博士論文は三部構成になっています.第一部では,現在の衛星観測データを用いた中間/高エネルギー粒子(>50 keV)の研究を纏めます.第二部では,過去及び現在の衛星観測から得られる,将来探査への教訓を纏めます.第三部では,将来探査の核となる,中間エネルギー粒子分析器の 開発について纏めます. 今回は,第二部と第三部を中心にお話しします. | |
10/6(月) 16:00- 5F会議室 | 原田 昌朋 (M2) |
SGEPSS秋学会の発表練習:
・Development of a Low Energy Particle Electron Spectrum Analyzer (LEP-ESA) onboard the ICI-2 Sounding Rocket (原田)
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概要:
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10/1(水) 15:00- 5F会議室 | 内田 大祐、伊藤 祐毅 (M2) 小林 光吉、井口 恭介、下村 直子、足立 潤 (M1) |
SGEPSS秋学会の発表練習: ・内部磁気圏探査に向けた低エネルギーイオン分析器の開発 (内田)
・れいめい衛星で観測したオーロラ微細構造形成の研究 (伊藤)
・ジオスペース探査用放射線モニターの開発 (小林)
・THEMIS衛星で観測されたサブストーム current wedge 形成に伴う磁場変動の解析 (井口)
・Study of two-component protons in the dusk flank plasma sheet observed by THEMIS satellites (下村)
・北向きIMF時に観測された高密度高速流を伴う磁気圏尾部電流層の構造解析 (足立)
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概要:
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9/24(水) 16:00- 5F会議室 | 横田 勝一郎 (助教) |
MAP-PACEで観測した月磁気異常周辺でのイオン加速 | |
概要:
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9/24(水) 16:00- 5F会議室 | 中村 琢磨 (PD) |
宇宙空間で発生するケルビン・ヘルムホルツ渦の性質:粒子シミュレーション | |
概要:
宇宙空間に発生するMHDスケールのケルビン・ヘルムホルツ(KH)渦について2次元完全粒子PICシミュレーションを用いて研究した。これまで、2次元の2流体シミュレーション(イオン・電子共に流体)により、KH渦の内部で発生する磁気リコネクションが無衝突プラズマの効率的な混合を引き起こし、例えば地球の低緯度境界層で見られる混合層を形成させるのではないか、との示唆があったが、流体シミュレーションでは実際に粒子がどのように混合するか調べることは難しかった。そこで、粒子シミュレーションを行い粒子の軌道を追うことで、粒子が混合する様子を確認すると共に、混合率を計算した。その結果、渦内で主に渦の淵に混合領域が集中することが分かった。また、電子の方がイオンより速く混合が進行することが分かった。一方、渦内磁気リコネクションは、混合だけでなく強い電子加速をも引き起こすことが分かり、乱流的宇宙空間で渦と磁気リコネクションの結合が高エネルギー電子の生成に寄与している可能性が浮上した。本研究のように巨大な時空スケールで発展する流体的不安定と粒子スケールを同時に解くためには多大な計算機資源を必要とするが、近年の計算機資源の拡大によりようやく実現可能になってきた。セミナーでは粒子計算手法及び結果について詳しく説明する。 | |
9/17(水) 16:00- 5F会議室 | 宮下 幸長 (PD) |
磁気圏近尾部プラズマシートにおける磁場双極子化に伴う圧力変化 | |
概要:
本研究では、サブストーム開始時に磁気圏近尾部のプラズマシートで起こる磁場双極子化に伴う圧力変化について調べた。Geotail衛星のデータをもとに、統計解析を行い、さらに、赤道面付近のいくつかの事例について詳細に調べた。ここで、イオン圧力は、高エネルギー粒子の寄与も考慮した。解析の結果、これまでに言われていた結果と違い、イオン圧力は、磁場双極子化が最初に起こるX>-10 Reの領域では、磁場双極子化に伴い増加することがわかった。この圧力増加は、特に高エネルギー粒子の寄与が大きい。一方、それより尾部側の領域では、磁場双極子化が起こっても、イオン圧力の増加はあまり顕著でなく、減少する例もあったが、いずれの場合も高エネルギー粒子の寄与はあまりない。さらに、イオンβは、磁場双極子化が最初に起こる領域の磁気赤道面付近では、サブストーム開始直前に上がり、直後に下がる傾向が見られた。これらの観測結果から、最初の磁場双極子化の領域とその尾部側では、磁場双極子化の特徴が異なることが示唆される。さらに、カレントディスラプションモデル(希薄波)に対する示唆等について議論する。 | |
9/17(水) 16:00- 5F会議室 | 田中 健太郎 (PD) |
斜め横断イオン流によるX-line slide | |
概要:
2次元粒子シミュレーションを行い,リコネクションレイヤーを持つ電流層中に於けるX-line移動に関する調査が行われた.X-lineに向かって斜め横断入射するイオン流があるならば,X-lineが移動するに十分であることが明らかにされた.このセッティングが尤もらしい現場の一つが磁気圏境界領域である. | |
9/10(水) 16:00- 5F会議室 | 西野 真木 (PD) |
『かぐや』MAPによる月ウェイク領域の観測 | |
概要:
月は8割以上の期間にわたって太陽風中に存在し、そこでは月の夜側に密度の非常に低い領域(ウェイク)が形成される。ウェイクへは太陽風から徐々にプラズマが流入するが、イオンより電子のほうが流入しやすく、「かぐや」の高度(100km)には太陽風起源のイオンは存在しないと考えられてきた。ところが「かぐや」搭載MAPは、太陽風起源と思われるイオンを真夜中で観測した。このイオンは夜側の月面から飛来しており、太陽風が夜側へと加速された後に月面に衝突して反射したものを観測したと考えられる。また、ウェイク境界で太陽風イオンが夜側へ向かって加速される現場も観測された。これらの現象はウェイク境界付近の電場と関係していると思われる。 | |
9/3(水) 16:00- 5F会議室 | 匂坂 勝行 (東工大・D1) |
地球磁気圏尾部の内側領域で低温高密度プラズマが発生する時の太陽風とIMFの状態 | |
概要:
地球磁気圏尾部のプラズマはIMF北向きが続くとflank領域で次第に低温かつ高密度になる事が知られている。しかし、地球磁気圏尾部の内側領域でも低温で高密度なプラズマが時折見つかっている。magnetosheasthと隣接していないこの領域で低温高密度プラズマが発生する機構を理解する事は、地球磁気圏の性質を知る上で重要である。 我々はこの現象が発生した時の太陽風やIMFの特徴を統計的に抽出する事を目的としてGEOATIL衛星のデータを解析した。 今回の解析結果の中で注目しているのは、太陽風速度の平均的な値が-400〜-450km/s であるのに対して、磁気圏尾部の内側領域で低温高密度プラズマが発生した時は太陽風が僅かに低速であり、-350〜-400km/sの割合が最も大きいという傾向が見られた事である。 | |
8/27(水) 16:00- 5F会議室 | 山崎 敦 (助教) |
SELENE/UPIによる酸素イオン観測 | |
概要:
SELENE搭載のUPI(超高層大気プラズマイメージャ)は直焦点望遠鏡で極端紫外光領域にあるヘリウムイオンと酸素イオンの共鳴散乱光を検出している。月周回軌道から地球周辺プラズマ環境の2次元分布を捉え、観測ターゲットはプラズマ圏のヘリウムイオン分布、極域電離圏から散逸する酸素イオンである。今回は酸素イオン撮像観測の初期解析について報告する。 |
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8/27(水) 16:00- 5F会議室 | 原田 昌朋 (M2) |
ICI-2観測ロケット搭載用低エネルギー電子計測器の開発 | |
概要:
過去の研究により、地球磁気圏カスプ領域においてHF帯電波が散乱されることが報告されている。 〜10mスケールでのプラズマ密度擾乱がHF帯電波の散乱ターゲットと考えられているが、そのような密度擾乱を引き起こす物理的なメカニズムに関しては未だ明らかではない。その物理メカニズムの解明を目指し、ICI-2ロケット計画がヨーロッパと日本の協力のもと進められている。JAXA/ISASは、観測器の1つである低エネルギー電子計測器(齊藤)を担当しており、現在搭載に向け設計・製作・試験が進められている。今回の発表では、設計した計測器やその初期試験結果について紹介したい。 |
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8/6(水) 16:00- 5F会議室 | 清水 徹 (愛媛大宇宙進化研究センター・准教授) |
三次元高速磁気再結合過程による太陽フレアに伴う間欠的下降流のMHDシミュレーション | |
概要:
近年の人工衛星による太陽フレアの極紫外線観測により、高速磁気再結合によると思われる高速ジェットと大規模磁気ループ形成の詳細なダイナミクスが明らかになってきている。それによれば、一次元的な電流層においてフルに三次元的な高速磁気再結合過程が間欠的に起こっており、しかも、その高速ジェットはランダムに蛇行している。この現象を説明するために、MHDシミュレーションをおこない一次元的な電流層においてどのように三次元高速磁気再結合が起こりうるかを調べた結果を報告する。本研究は地球磁気圏尾部の高速磁気再結合問題へも適用できることをしめす。 |
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7/30(水) 16:00- 5F会議室 | 長谷川 洋 (助教) |
磁気圏高緯度境界におけるリコネクションポイントの後退と再形成 | |
概要:
地球磁気圏の高緯度境界での磁気リコネクションは数時間以上続く場合がある。しかし高緯度境界の外側では太陽風が流れており、このような状況でリコネクションの発生場所(リコネクションポイント)は、(1)静止したままその活動度を維持しているのか、それとも(2)太陽風に流されて後退し、最初にリコネクションポイントが形成された場所付近に新たなリコネクションポイントが再形成されるのかは不明である。本発表では、クラスター衛星が高緯度境界面を何度も観測した事例を紹介し、リコネクションポイントが後退していたこと、リコネクションポイントは複数存在していたことを示す。後者はリコネクションポイントの再形成と矛盾しない。 |
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7/30(水) 16:00- 5F会議室 | 浅村 和史 (助教) |
概要:
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7/23(水) 16:00- 5F会議室 | 大島 亮 (D2) |
Salby法による火星大気データの解析 | |
概要:
私はこれまでの研究で、火星探査機 Mars Global Surveyor の赤外干渉分光計 Thermal Emission Spectrometer による大気温度データを用い、大気の温度擾乱(温度の変動の激しさ)の時間・空間分布を求めた。この結果、特に冬季北半球高緯度で温度擾乱が大きく、中でも東西波数1と2の波が卓越しているように見えること、などがわかった。しかし温度擾乱は様々な東西波数や位相速度を持った波が重なり合って生じたものであり、議論を深めるためにはこれら多数の波を分離する必要があった。そこで新たに、極軌道衛星のデータから様々な波数や位相速度を持った波を過不足無く精度よく取り出す方法として地球観測で発達してきたSalby法を火星大気のデータに適用した。今回の発表では、このSalby法による解析結果を発表したいと思う。 |
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7/23(水) 16:00- 5F会議室 | 三津山 和朗 (D2) |
地上望遠鏡を用いた中間赤外線観測による金星雲頂の大気物理の研究 | |
概要:
金星の中間赤外線観測では、雲頂からの熱放射が観測される。その放射量は雲頂における大気の熱構造を反映し、その空間的・時間的変動を観測することで大気運動を理解できる。本研究では、地上望遠鏡を用いて行った金星の中間赤外線観測の連続観測データから、金星雲頂における大気物理を理解することを目的としている。本発表では、雲頂の空間構造と時間変動の比較から示唆される南北方向に伝播する構造について議論する。 |
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7/9(水) 16:00- 5F会議室 | 空華 智子 (M2) |
近赤外画像解析により金星雲の異なるモード粒子の比率を決定する新しい手法の開発 | |
概要:
金星の雲の放射や力学に対する寄与を知るためには、大粒子から小粒子までの雲粒それぞれの、時間・空間変化を調べる必要がある。本研究は、limb-darkeningを主要な情報源として、Venus Express/VIRTISから得られる窓波長2.30μm、1.74μm、1.18μmの画像データの解析と、雲層での吸収、散乱、出射を含む放射伝達計算とのフィッティングにより、雲層モデルを構築することを目指している。今回は、ある時間での金星の雲層において、Mode1、2、3粒子の比率を同時に導出したので、その結果を報告する。 |
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7/2(水) 16:00- 5F会議室 | 伊藤 祐毅 (M2) |
れいめい衛星で観測したオーロラ微細構造形成 | |
概要:
オーロラ発光は、地上光学観測から微細な構造を持つ事が知られている。これまでに様々な地上観測や衛星観測が行われてきたが、その成因ははっきりとは解っていない。本研究はれいめい衛星の粒子-画像同時観測データを用いて、このオーロラ微細構造の生成要因を明らかにする事を目的としている。本発表では、E-t図上に見られるinverted-V型電子構造の特徴的なエネルギーの下に存在するenergy-time dispersionとオーロラアークのflowとの対応関係、energy-time dispersionとして観測された電子のsource高度, オーロラアーク内の発光分布の移動速度の算出結果について紹介する。そしてこれらの結果から予想される微細構造の成因について議論する。 |
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7/2(水) 16:00- 5F会議室 | 北野谷 有吾 (M2) |
概要:
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6/25(水) 16:00- 5F会議室 | 神山 徹 (D1) |
金星南極域周辺でのスーパーローテーションの研究 | |
概要:
金星には、スーパーローテーションと呼ばれる高速帯状流に代表される独自の大気循環機構が存在する。金星では大気の組成や、大気循環に大きな影響を及ぼす惑星の自転速度など多くのパラメータが地球とは異なり、観測データの制限などから循環機構の生成、維持に関わるメカニズムは未だ明らかにされていない。2006年12月から現在もVenus Expressによる金星周回軌道からの金星大気観測が継続的に行われている。本研究ではスーパーローテーションに代表される金星大気の循環機構を明らかにするため、Venus Expressに搭載されている、可視赤外分光撮像装置(VIRTIS)の赤外領域での分光撮像データを基に、複数高度における大気の循環を定量的に評価することを目標としている。本発表では解析手法の紹介、および初期解析結果の報告を行う。 |
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6/25(水) 16:00- 5F会議室 | 井筒 智彦 (M2) |
地球磁気圏尾部の高速プラズマ流に関する研究 | |
概要:
本研究の目的は、多点同時観測衛星を用いて、以下の2つの未解明の問題に迫ることである。本発表では、これまでの研究結果と、その結果から浮かんでくる新たな展望を紹介する。 (1)地球磁気圏の尾部領域では、しばしば、速度が通常の10倍近くの高速のプラズマの流れが観測される。そのような高速プラズマ流は、磁気リコネクションによって生成されると広く支持されている。磁気リコネクションの発生には、電流層の厚さが重要であると考えられている。しかし、これまでの単一衛星を用いた研究では、電流層の厚さを求めることができないという問題点があり、高速生成機構には未解明の問題が多く残されている。 (2)地球磁気圏の静止軌道上では、密度が通常の2倍以上の超高密度プラズマシートが観測されることがある。この超高密度プラズマは、リングカレントのソースになりうる点で非常に重要である。その出現機構としては、磁気圏のわき腹から侵入してくる太陽風起源の高密度なプラズマが、静止軌道上まで輸送されてきたものと推測されているが、その経路は未だに明らかになっていない。 |
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6/11(水) 16:00- 5F会議室 | 笠原 慧 (D3) |
北向きIMF時の酸素イオン流出 | |
概要:
2005年5月に起きた巨大磁気嵐の回復相において、マグネトーシースにいたGeotail衛星は、磁気圏から流出する高エネルギー酸素イオン(>180 keV)を観測した。解析の結果、酸素イオンはリングカレント起源であり、北向きIMFと磁気圏界面の閉じた磁力線とのリコネクションにより磁気圏外へ流出した事が判った。今回新たに発見された酸素イオン流出経路は、大気散逸やDstの回復に寄与しうる事も定量的に示す。 |
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6/11(水) 16:00- 5F会議室 | 田中 孝明 (D3) |
概要:
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6/4(水) 16:00- 5F会議室 | 内田 大祐 (M2) |
内部磁気圏観測に向けた低エネルギーイオン分析器の開発 | |
概要:
我々は、将来の内部磁気圏探査衛星搭載用の低エネルギー(数十eV〜数十keV)イオン分析器を開発している。内部磁気圏は、プラズマ圏の数eVのイオンから放射線帯のMeV電子まで6桁以上のエネルギー幅を持ち、磁気嵐に伴ってダイナミックに変動する領域である。そのような領域において、低エネルギーイオン分析器を開発する動機として、リングカレントを例に挙げる。リングカレントの主な構成要素は数 keV〜200 keV程度のH+やO+などであるが、それぞれの供給源でのエネルギーは0.1 eV〜1 keV程度である。これらのイオンがどのような経路・機構によって低エネルギーから中間エネルギーへと輸送・加速されるかは未解明である。これらを理解するためには、人工衛星のその場観測によって低エネルギーから高エネルギーの粒子を連続的に観測し、種々のイオンを弁別することが不可欠である。しかし、内部磁気圏では低エネルギーイオンのフラックスは、高エネルギー粒子のノイズにより正確な測定はなされていない。従って、本研究の課題は高エネルギー粒子によるノイズの低減であり、その方法としてイオンの飛行時間を計測するときにstart信号(二次電子)とstop信号(イオン)のcoincidence(時間、場所)をとること、検出に必要なMCPの面積を小さくすること(start信号である二次電子軌道の収束範囲を小さくすること)を考えている。今回、エネルギー分析部の設計及び2次元(構造:2次元、粒子:3次元)での質量分析部の設計を終えたので、これらの結果と今後の課題についてお話しする。 |
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6/4(水) 16:00- 5F会議室 | 岡部 勝臣 (M2) |
CMEイベント時のbow shockにおける高エネルギー反射イオンの生成 | |
概要:
衝撃波の構造はshock angle(衝撃波上流の磁場(IMF)と衝撃波法線方向のなす角)によって垂直衝撃波と平行衝撃波に分類することができる。平行衝撃波の上流であるフォアショック領域においては様々なプラズマ波動、高エネルギー粒子がしばしば観測される。本研究では、IPS通過時にbow shock上流で観測された特徴的な分布関数をもつ高エネルギー粒子に着目し、shock angleに依存してその形を変えることを紹介する。そして、test particle simulationを行い、反射イオンの加速機構に迫る。 |
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5/21(水) 16:00- 5F会議室 | 亀田 真吾 (PD) |
水星大気の形成散逸過程とBepiColombo計画 | |
概要:
水星大気は非常に薄く、その気圧は他の地球型惑星の100億分の1以下である。この微量な大気は水星表面から放出され数時間で電離し、散逸すると考えられている。主な大気放出過程として太陽光脱離、太陽風スパッタリング微小隕石衝突が挙げられているが、どの放出過程が支配的であるかはまだ分かっていない。惑星に長時間留まらない大気であるため、放出量の変動はそのまま大気密度の変動となる。よって大気密度を観測することが大気放出過程の解明につながる。今回の発表では今までに行なってきた大気密度観測結果を紹介し、大気放出過程について議論を行なう。また、この課題に対しBepiColombo水星探査計画に期待される観測の紹介を行なう。 |
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5/21(水) 16:00- 5F会議室 | 高田 拓 (PD) |
概要:
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5/15(木) 16:00- 6F会議室 | 久保田 康文 (D5) |
D論審査会発表練習 | |
概要:
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5/14(水) 16:00- 5F会議室 | 中村 琢磨 (PD) |
2次元2流体シミュレーションを用いた磁気リコネクションの大規模発展過程についての研究 | |
概要:
これまで取り組んできた「2次元2流体シミュレーションを用いた磁気圏境界層における大規模KH渦の研究」を踏まえ今後どのように研究を展開するのかを紹介する。中でも特に、自由境界を用いた磁気リコネクションの大規模発展過程の研究結果について詳しく紹介する。磁気リコネクション(MRX)の発展過程についてこれまでは周期系で数値シミュレーションを行い研究されることが多かったが、自由境界を設定し開放系で計算することで、境界に抑制されることのない大規模な発展過程を見ることができる。このことが長い電流層におけるMRXの発展過程に新たな描像を与える。 |
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5/14(水) 16:00- 5F会議室 | 田中 健太郎 (PD) |
多段階リコネクションによる電子加速現象に関する一考察 | |
概要:
2次元粒子計算を用い、リコネクション過程を経験する電子達がいつどこでエネルギーを獲得するかが調査された。multiple reconnection point (MRX) からなるreconnected layer (RXL) を含むcurrent sheet (CS) と、single reconnection point (SRX) からなるRXLを含むCSの2つの模型初期条件として、最高エネルギーに達した電子の特徴を比較した結果、MRX模型がより多くの高エネルギー電子を獲得することが明らかになった。 |
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5/13(火) 16:00- 5F会議室 | 斉藤 実穂 (D4) |
D論審査会発表練習 | |
概要:
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4/30(水) 16:00- 5F会議室 | 西野 真木 (PD) |
3年間の研究目標と国外の月探査計画 | |
概要:
今後3年間の個人研究目標と国外の探査計画に関して述べる。我々は「かぐや」の観測データを用いて月周辺の電磁気環境の調査を開始したばかりであるが、国外でも同様の探査が始まろうとしている。特にNASAは3年後を目処に月周辺のダスト計測を実施する予定である。また、CNSA(中国)はプラズマ観測器を搭載した嫦娥一号を月軌道に投入したが、その嫦娥一号のコピーを来年打ち上げる予定である。これらの背景には、有人探査を実施するためには月周辺の電磁気環境の理解が必要であるという重要な事実がある。そこで今回は、「かぐや」単独で可能な宇宙プラズマ研究だけでなく、その成果を将来ミッションに生かすための道筋を考えたい。 |
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4/30(水) 16:00- 5F会議室 | 大月 祥子 (PD) |
概要:
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4/23(水) 16:00- 5F会議室 | 麻生 直希、足立 潤、安藤 紘基、井口 恭介、小林 光吉、下村 直子 (M1) |
卒業研究の紹介: 中心星の周りを公転する原始惑星の軌道不安定性 (麻生) れいめい衛星によるオーロラ観測データの解析 (足立) 磁気流体方程式と分岐定理 (安藤) 小型人工衛星搭載用フラックスゲート磁力計の開発 (井口) TSUBAME衛星搭載硬X線偏光計データ処理部の開発 (小林) Dusty plasma中のジーンズ不安定 (下村) | |
概要:
[資料(足立)]
*各概要はこちら |
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4/9(水) 16:00- 4F会議室 | 中村 正人 (教授) |
これからの太陽系探査 -日本の進むべき方向- Space Science in ISAS | |
概要:
[資料1]
[2]
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4/9(水) 16:00- 4F会議室 | 前沢 洌 (教授) |
概要:
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