出張レポート
EGU 2012
西野 真木
4月23日から27日まで、ウィーンで開催されたEGUに参加してきました。今回の参加の目的は自分の講演と情報収集の2つです。他に学生発表の審査もありました。
自分の講演内容はSELENE(かぐや)の観測データを用いた成果の紹介です。数日前に投稿を済ませたばかりの論文と同じ内容で、まだ解明できていない点もあるのですが、その謎まで含めて聴衆には楽しんで頂けたと思います。
NASAの水星探査機MESSENGERの最新の成果が色々と出てきました。またDAWNによるVestaの観測結果も出ています。どちらも昨年末のAGUのバージョンアップという感じです。他に、ダストに関する興味深い話がありました。
運営上の都合から、申込講演数の少ないセッションはポスター講演のみという扱いになっていました。それならばさっさとセッションを融合させればいいと思うのですが、なかなかうまくいかないようです。惑星セクションの運営会議では来年度からセッションの統合を進めるという話が出ていましたが、とにかく参加者にとって分かりやすい学会にしてもらいたいものです。
学会期間中、欧州の同業者が「木星探査計画(JUICE)が認められたら忙しくなるよ」と言っていました。帰国後にこの原稿を書いている頃、JUICEがESAの大型計画として認められたというニュースが入ってきました。自分としては、地球の月、水星の次に木星のガニメデが視野に入っているので、何らかの形でこのJUICEに関与していきたいと思っています。
ところで、ウィーンでは観光に行く時間はなかったものの、行きつけの美味しいレストランで食事をしたりして、仕事以外の時間も楽しんできました。混んでしまうと困るのでお店の名前は秘密にさせてください。
編集:小路 真史 2012/5/15