メンバー紹介

スタッフ
〒252-5210 相模原市中央区由野台3−1−1
宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所
氏名 居室 電話
050-336-
E-mail
教授
藤本正樹 1501 25063 fujimoto (AT) stp.isas.jaxa.jp
佐藤毅彦 1522 23838 satoh (AT) stp.isas.jaxa.jp
中村正人 1631 23936 mnakamur (AT) isas.jaxa.jp
早川基 1557 26279 hayakawa (AT) isas.jaxa.jp
齋藤義文 1510 24632 saito (AT) stp.isas.jaxa.jp
准教授
阿部琢美 1524 22645 abe (AT) isas.jaxa.jp
篠原育 7306 23279 iku (AT) stp.isas.jaxa.jp
高島健 1503 27506 ttakeshi (AT) stp.isas.jaxa.jp
松岡彩子 1531 27167 matsuoka (AT) isas.jaxa.jp
Elizabeth Tasker 1523 23373 tasker(AT) stp.isas.jaxa.jp
助教
浅村和史 1504 24179 asamura (AT) stp.isas.jaxa.jp
長谷川洋 1513 24353 hase (AT) stp.isas.jaxa.jp
三谷烈史 1515 24161 mitani (AT) planeta.sci.isas.jaxa.jp
山崎敦 1635 22987 yamazaki (AT) stp.isas.jaxa.jp
村上豪 1513 23622 go(AT) stp.isas.jaxa.jp
ポスドク
疋島充 1504 27930 hikishima(AT) stp.isas.jaxa.jp
(宇宙航空プロジェクト研究員)
石川久美 1513 22028 ishikawa.kumi (AT) jaxa.p
(宇宙航空プロジェクト研究員)
佐藤隆雄 1527 takao(AT) stp.isas.jaxa.jp
(JSPS特別研究員)
Yeon Joo Lee 1527 25979 leey (AT) ac.jaxa.jp
(招聘研究員)
村上真也 1527 murakami.shinya (AT) jaxa.jp
(招聘研究員)
Javier Peralta 1619 javier.peralta (AT) jaxa.jp
(JAXA fellowship)
眞子直弘 25596manago.naohiro (AT) jaxa.jp
(招聘研究員)
松田昇也 1502 27234 matsuda.shoya (AT) jaxa.jp
(宇宙航空プロジェクト研究員)
桑原正輝 1635 26633 kuwabara(AT) stp.isas.jaxa.jp
(宇宙航空プロジェクト研究員)
北元 1502 kita (AT)stp.isas.jaxa.jp
(JSPS特別研究員)
秘書
加藤良子 1525 23978 kato.ryoko@jaxa.jp
木下留理子 1522 27712 kinoshita.ruriko@jaxa.jp
千馬初枝 1631 27425 senba (AT) stp.isas.jaxa.jp
森高由里 1503 24446 moritaka.yuri (AT) jaxa.jp
岡野泰子 1509 23116 okano (AT) stp.isas.jaxa.jp
浜田恵美子 1501 27858 hamada (AT) stp.isas.jaxa.jp
岩下早苗 1531 27553 sanae (AT) stp.isas.jaxa.jp
植野律子 1557 24178 ritsuko (AT) stp.isas.jaxa.jp
橋本圭子 1510 23764 keiko (AT) stp.isas.jaxa.jp
石川美穂 1524 23924 ishikawa.miho (AT) jaxa.jp
中原美江 1509 24022 nakahara (AT) stp.isas.jaxa.jp

FUJIMOTO, Masaki藤本正樹 (FUJIMOTO, Masaki)

「宇宙のことを考える上で、磁場やプラズマの効果を考えるのは当然」という、「文化のレベル」まで、われわれの研究成果を昇華させることを究極の目標にすべきだと思う。衛星プロジェクト・ビジネスに関与しながら、原始惑星系円盤の問題に手を出す、必ずしも磁気圏での直接観測にかからない(けれども、物理の問題としてはワク ワクするような)問題の数値実験をするのは、この大きな野望を視野に入れてのことだ。

 

日本のコミュニティはジオテイルの成果による熱狂と高揚の時代を過ごしたが、それが落ち着きつつある今、世界の最先端に立ったので、 世界の宇宙プラズマ分野のために「これからの20年」を考える立場にある。それは、水星磁気圏を探査するベピ・コロンボMMO、
地球磁気圏での同時マルチ・スケール観測を行うSCOPE、そして、全世界共同木星圏探査計画EJSMに磁気圏探査機JMOを提供しつつ惑星科学の範疇においても大きな貢献をし、かつ、これらの科学成果を最大化させるように実施することだ。そのためには、Geotail、Cluster、THEMISといった磁気圏探査衛星の成果、かぐやの月プラズマ観測成果、今が旬のカッシーニの成果、さらには、ハッブルによる木星・土星オーロラ撮像観測結果を、全部まとめて視野に入れつつ、面白い問題設定を考え続ける努力が必須であろう。

 

大阪で生まれ、幼稚園時代をロンドン、中学時代をNYで過す。大学入学後、宇宙工学に興味を持つも、第一学期に 図学の単位を落とし絶望。地震に興味を持って地球物理に進学した後、小石川図書館でジャズ・レコードを借りまくる生活をするうちに、砂川の電磁気本がきっかけで興味が移り、大学院では宇宙プラズマへ。ISASで、周囲がミッションで忙しくする中、そして、世の中がバブルで浮かれる中、数値シミュレーションで学位を取得。 名大で4年、東工大で10年過した後、2006年4月にISASへと戻る。 趣味は、サッカー、オペラ、などなど、達人が集中して披露するパフォーマンスの見聞。 それと、海外出張先での服の衝動買い。

SATOH, Takehiko 佐藤毅彦 (SATOH, Takehiko)

都内に住んでいた中1の年に買ってもらった望遠鏡が10cm反射経緯台 で、「月・惑星の眼視観測」くらいにしか向かなかったことが出発点となり、惑星大気の測光観測・放射伝達解析の卒業研究・修士・博士 研究を経て、いまや惑星探査ミッションに携わるようになってしまいました。

日本が2010年に打ち上げるPLANET-Cを推進するとともに、先に金星へ到着した欧州Venus Expressとの「橋渡し役」もつとめ、内外を慌しく飛び回る日々です。金星の次には火星に挑みたいと、惑星大気グループを中心に行動も開始しています。

仕事ではデジタル技術に浸かりながら、自宅での余暇にはアナログLPに針を落とし、1950〜60年代のクラシック演奏に酔いしれています。 特に、ステレオ期以前のモノラル録音に強く惹かれ、オルトフォンのCG25Diカートリッジを入り口にタンノイ・スターリングを出口としたシステムは、その頃のステージの熱気を呼び覚ましてくれるよう揃えました。

近頃の悩みは、レコード再生の針先を掃除する際、老眼の入ってきた目のピントが合わないことです。視力だけではなく、聴力も年とともに衰えるはずです。「仕事を引退したら、思う存分に楽しむ」などという理想は実は幻想で、働き盛りこそ、趣味も最大に楽しめる年代と思います。その「いま」を充実させなくてはいけないものと、痛感する毎日です。

NAKAMURA, Masato 中村正人 (NAKAMURA, Masato)

大学院生の時から宇宙研で学び、実験を行って来ました。博士論文は”リシウムイオンを用いた飛翔時間計測による宇宙空間における電場測定”です。その後、東京大学時代は極端紫外線を用いたプラズマの可視化を学生さん達とすすめ、彼らの努力により世界で初めて地球プラズマ圏の撮影に成功しました。
現在は宇宙研に戻って、金星探査計画プラネットCの責任者をしています。このプロジェクトは地球とは大変異なる金星大気のダイナミクスを明らかにする目的で計画され、2001年の提案からあしかけ10年、ついに今年(2010年)の夏には種子島からH-IIAロケットで打ち上げられます。現在、種子島で打ち上げの最終段階にあります。金星到着は今年の12月で、その後2年に渡り金星大気を様々な波長で観測します。
こうして見ると、一貫して”見えなかったものを、新しい手段で見える様にする”のが自分の仕事であった気がします。
趣味は風景写真、ピアノを弾く事です。苦手は英語で海外出張に行く時は藤本先生の後を付いて歩いていましたが、研究所の仕事が忙しくなって海外出張に行くチャンスはほとんど無くなりました。

SAITO, Yoshifumi齋藤 義文 (SAITO, Yoshifumi)

<太陽系科学研究系・研究主幹>

空を見上げると今日も月が空に浮かんでいます。ここ数年間月を見るのが楽しくてしょうがありません。月には私たちが約10年間をかけて作った観測装置がその役目を終えて眠っています。ただそれだけの事なのですが実はこの感情が研究を含む宇宙研での全活動の原動力なのだと思います。「月からその先へ」これが我々の研究室のここ数年間のテーマです。
  私はこれまで観測ロケットや人工衛星を用いた地球電離圏、磁気圏のプラズマ観測を行ってきました。特に観測ロケットや人工衛星に搭載するプラズマ、低エネルギー粒子の観測器の開発に携わっています。観測ロケットや衛星に搭載する観測装置を準備するのは精神的にも肉体的にも大変ですが、取れたデータを見るととても楽しい気持ちになります。現在は、2007年度の夏に打ち上げられ、2009年6月まで月周回で観測を行った「かぐや」衛星に搭載したプラズマ計測装置MAP-PACE によって得られた月周辺プラズマのデータを解析して楽しんでいる他、2011年冬にノルウェーのスバルバード島から打ち上げられる予定のノルウェーの観測ロケットICI-3搭載低エネルギー電子計測装置LEP-ESA(写真はICI-3の前に行われたICI—2ロケット実験の際に観測装置のフライト前準備をしているところです)や2014年打ち上げ予定の水星磁気圏探査衛星MMO衛星に搭載するプラズマ観測装置MPPE-MIA, MSAの準備などを行っています。

SHINOHARA, Iku篠原育 (SHINOHARA, Iku)

大学に入学してアルバイトして買ったパソコンで数値計算の面白さにめざめた.それでも,ただ計算するだけではつまらないと思って,自然との関わりを求めて地球物理学科を選んだけれども,大学院院試直前までは宇宙プラズマを選択するとは思っていなかった.大学院時代は観測データ解析研究が中心で,シミュレーション研究を生業にしたのは学位を取得した後.それぞれ,きっかけがなんだったかと言えば,いろいろあるのだろうけれど,一言で言えばそこに大きな可能性と魅力を感じたからなんだろう.膨大な高品質なデータと素晴らしい計算機環境がすべてそろった時代に研究ができることは幸せだと思う.そのかわり,恵まれた中でこそできる/やるべき研究課題は何か,ということを常に考えなければならないと思っている.所属は宇宙科学情報解析研究系で,科学衛星運用・データ利用センター(通称C-SODA)や情報・計算工学センター(通称JEDI)にも所属して,工学系のシミュレーション,スパコン運用やデータベース関連の仕事などもしています.

TAKASHIMA, Takeshi高島健
(TAKASHIMA, Takeshi)

<研究テーマ ・課題> “その場観測”により宇宙におけるプラズマ現象の完全な理解を目指して、世界初となるデータ取得に向けた検出器開発を行ってきている。
水星探査衛星(ベピコロンボプロジェクト・MMO衛星)搭載高エネルギー粒子線検出器開発を中心とし、次世代高エネルギー粒子線検出器(エネルギーレンジが広く、幾何学的に明るく、高い角度分解能をもつ)の開発を進めている。特に、将来の地球放射線帯や木星磁気圏探査において、検出器筐体を突き抜けてくるエネルギーの高い粒子(バックグランド)に影響されずに、正確な物理量を測定することができる検出器の研究・開発を行ってきている。また小型、軽量、超低電力の多チャンネルアナログASICの開発研究を行い、A4基板ほどの回路(32ch分)をわずか7mm角程度のチップに納めることを実現し、衛星搭載機器の小型化を進めている。

<自己紹介> 小学生の時にボイジャーから送られてくる木星や土星探査の映像をテレビで見て宇宙に憧れて30年以上が経ち、太陽系の惑星に衛星をまさに送り込もうと開発している立場を嬉しく思う。娘達と息子の笑顔が寝不足の頭と疲れた体への栄養剤!

MATSUOKA, Ayako松岡彩子 (MATSUOKA, Ayako)

人工衛星を使った宇宙の研究は、人工衛星(と搭載する観測機器)を作る→人工衛星(と搭載する観測機器)を試験する→人工衛星を打ち上げる→人工衛星を運用する→観測機器のデータを取得する→データを解析する→解析結果から宇宙についての新しい知見を得る→学会や論文で発表する という、長い時間をかけた多くのステップを経てようやく果たされます。研究に関わる様々な技術が発達して複雑になるとともに、人工衛星の製作もデータの解析も、専門家・細分化が進みつつあります。実際、近年の宇宙の研究は、高度な専門性を生かした手法によって発展しました。一方私は、スタートの「人工衛星を作る」からゴールの「学会や論文で発表する」までに通して関わっていくことによって、初めて出来る・味わえる研究を目指しています。一見、近年の専門化した研究の潮流に反しているようにも見えます。しかし、過去の成果を超えたミッションターゲットのハードルが高くなっている今、尚のことミッション全体を見通して、共通のゴールを目指す人々と協力して、最高の成果を導き出す研究姿勢も求められているのだと考えています。

日々の研究活動は、人工衛星(と搭載する観測機器)の試験、人工衛星の運用、データ解析を並行して行っています。現在最も比重が大きいのは、2014年に打ち上げを予定している水星探査機ベピ・コロンボ磁気圏探査衛星(MMO)に搭載する磁力計に関連する仕事です。厳しい放射線や高温環境で精度良く磁場を測定する、磁力計の設計や試験を行っています。また、MMO衛星が出す磁場ノイズが磁場測定を阻害しないように、磁場ノイズ低減の検討や、衛星本体から磁気センサーを遠ざけるための伸展物の取りまとめを行っています。また、現在私たちが実現を計画している内部磁気圏観測衛星 ERG、複数衛星の編隊観測によってスケール間結合解明を目指した SCOPE 搭載の磁力計を検討しています。その他、1989年に打ち上げられた「あけぼの」衛星のプロジェクトマネージャとして、衛星の運用、取得したデータの整備や提供を行っています。そして研究活動のゴールであるデータ解析は、現在は GEOTAIL衛星等のデータを用いた、大振幅の磁気流体波動によるプラズマの加熱の研究を行っています。波長が地球の半径ほどもあるような磁気流体波によって、磁気圏の中を輸送されるエネルギーを解明するのが目標です。

TASKER, Elizabethタスカ― エリザベス (TASKER, Elizabeth)

<大きな目標>
Understand what determines the diversity of planets in the galaxy.
銀河で惑星の多様性の理解を目指す。

<ここ数年の目標>
Using numerical simulations to explore the changes to a planet’s formation that explains both its orbit and any observation effects that might reveal its formation history. Also to provide news in English on ISAS missions and science results.
数値シミュレーションで惑星の構成への変化を探究し、 英語で「ISAS」の科学ニュースについて書くつもりです。

<ここ一年の目標>
Does planetesimal accretion leave an observational impact on a planet’s atmosphere? Can we use this as a clue to the planet’s journey from its birth location to its present object? Also to improve my Japanese, since it remains pretty terrible.
どのように微惑星降着変化大気をするか。日本語が上手にな ります。。。
Research webpage here
個人ページはこちらから

ASAMURA, Kazushi浅村和史 (ASAMURA, Kazushi)

国道16号にかかる歩道橋をわたっていると、宇宙研の屋上にアンテナが見えます。夏は欅の葉のせいで見通せませんが、アンテナが動いていると親しみがわきます。目には見えなくても電波をだし、宇宙空間を飛行する衛星と交信している、はずだからで、アンテナの向く先には衛星がいる、はずだからです。

大学生のころ、自分で手にとって調べ、解析するようなことがやりたいと思っていました。 今はどこかで折り合いがつき、衛星に載せる観測器を開発しています。 自分の開発した観測器が宇宙空間で衛星周辺を飛びまわる粒子を測ることは、自分の手にとることとはやはり違います。

初めて自分が設計した観測器を真空チェンバーに入れ、イオンビームの照射試験をしたとき、計算どおりの電圧を観測器電極にかけてもイオンを検出できませんでした。直後にイオンビームのエネルギー設定が間違っていることに気づき、設定しなおすと、予期した結果が出てきました。 安心しました。そして、静電場で荷電粒子の軌道が曲がることに感心しました。 観測器の動作を個々の癖も含めほぼ把握したつもりになると、遠い宇宙空間で動いても自分の手にとることに近い、と思える気がしそうです。

HASEGAWA, Hiroshi長谷川洋 (HASEGAWA, Hiroshi)

<大目標> この世が動く仕組みを理解する。

<ここ数年の目標> 無衝突プラズマ宇宙解明のための礎を築く。

<今やっていること> その場観測から宇宙プラズマ構造の時空発展を把握する。
共同研究・論文審査・セミナーにおける建設的批判。

岐阜生まれ、岐阜育ち。二十四歳になるまでは床屋へ行ったことも、海外へ行っ たことも、一人暮らしをしたこともなかったが、その後はどういうわけか各地を 転々とする。画家やミュージシャン、理論物理学者に憧れるも断念。その後はデータや活字を眺める毎日となる。性格は、内向的、神経質、頑固。世間には嫌われそうな人格だが、研究活動のある側面においては、時に威力を発揮することを発見した。

MURAKAMI, Go 村上豪 (MURAKAMI, Go)

<大きな目標> 大きな目標といわれるような器のでかい人

<ここ数年の目標> 学べることは(図々しく)全部吸収してミッション完遂

<今やっていること> 小型衛星および水星探査機搭載に向けた極端紫外・可視分光カメラの開発。月から見た地球周辺プラズマの分布や運動に関する研究。論文リストはこちら

以前は自分の目で宇宙の様々な現象を見てみたいと思っていましたが、今は自分の作った眼でそれらを視ることに没頭しています。趣味はお酒、を通じて得られるコミュニケーション(前者<後者)。スポーツも全般好きですが、最近はやるより見るに留まっています。おかげでお腹にお肉が留まっています。。。


<編集: 中原・浜田>